
自宅に来てもらって売る「訪問購入」には、本来8日間のクーリング・オフがあります。ところが自動車(二輪を除く)は、その適用除外品目に指定されています。
つまり「8日以内なら無条件で解約できる」は、車には当てはまりません。ここを誤解したまま契約すると、後から動けなくなります。
法律の助けがない分、契約前の確認がすべてです。出典: 国民生活センター・消費者庁(特定商取引法「訪問購入」)。
同じ「やめたい」でも、契約と引き渡しのどちらが済んでいるかで難易度がまったく変わります。車を渡す前なら、まだ手はあります。
| 段階 | キャンセルのしやすさ |
|---|---|
| 査定を受けただけ・契約前 | 自由にやめられる |
| 契約後・車はまだ手元 | 交渉の余地あり(規約や契約書次第) |
| 車を引き渡した後 | 難しい(すでに転売されていることも) |
| 名義変更まで完了 | ほぼ不可 |
迷いがあるなら、車を引き渡さない。渡してしまうと選択肢が一気に減ります。
キャンセル料が発生するかは、契約書に何と書かれているかで決まります。相場は3〜5万円程度を定める契約書が多いようです。
ただし消費者契約法では、業者に実際に生じる「平均的な損害の額」を超える部分は無効とされています。言い値をそのまま払う必要はありません。
「その金額の内訳を教えてください」と聞くことから始めます。清掃・移送・保管・出品手数料など、実費の説明ができない請求は妥当性を欠きます。
法律で守られない代わりに、業界団体が作ったルールがあります。JPUC(日本自動車購入協会)の「自動車買取モデル約款」です。
この約款を使っている買取店なら、車を引き渡した日の翌日まで、費用の負担なく契約を解除できます。査定時の見落としを理由に、後から減額を求めることも禁じられています。
契約前に「JPUCの約款を使っていますか」と聞くだけで、後戻りできるかどうかが分かります。
キャンセルの可否は、契約する前にしか選べません。査定額だけで決めると、後から動けなくなります。
「キャンセルはいつまで、いくらで可能か」を、契約前に口頭でなく書面で確認しておくのが確実です。
キャンセル条件は、査定額と同じくらい見ておく価値があります。
車の売却にクーリング・オフは使えますか?
使えません。自宅に来てもらって売る「訪問購入」には8日間のクーリング・オフがありますが、二輪以外の自動車は適用除外品目に指定されています(国民生活センター・消費者庁)。なお、バイク(二輪)は対象になり得ます。
契約書にサインした後でもキャンセルできますか?
契約内容と業者によります。JPUC(日本自動車購入協会)の自動車買取モデル約款を採用している業者なら、車を引き渡した日の翌日まで費用の負担なく契約を解除できます。ただし全業者に強制されるルールではないため、まず契約書の解約条項を確認してください。
車を引き渡した後にキャンセルしたくなりました
難しいのが実情です。すでに転売されていることもあり、名義変更まで済んでいるとほぼ戻せません。まず買取店に連絡し、解決しない場合は消費者ホットライン「188」に相談する方法があります。
キャンセル料はいくらぐらい請求されますか?
業者によりますが、3〜5万円程度を定めている契約書が多いようです。ただし消費者契約法では、解除に伴って事業者に生じる平均的な損害の額を超える部分は無効とされています。また請求時に説明を求められた事業者には、算定根拠の概要を説明する努力義務があります。金額に納得できない場合は内訳の開示を求め、解決しなければ消費生活センターやJPUCの相談窓口へ相談してください。